アメリカ

何が起こるかわからない!魅惑の体験を「エバーグレーズ国立公園」

手つかずのアメリカの大自然を満喫できる、「フロリダ州」。フロリダ半島の南端には、広大に広がるマングローブの林や水深30cmほどの湿原が150kmに渡って広がっており、アメリカの大自然との触れ合いを体力が許す限り楽しめます。アメリカの世界遺産「エバーグレーズ国立公園」に訪れれば、自然相手にワクワクドキドキの体験が叶うはず。

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「エバーグレーズ国立公園」とは?


フロリダ半島の南部にある、オキチョビ湖を水源に南方に広がる湿原地域の5/1が、世界遺産に登録されています。現在のフロリダ州は、観光地化され人々がバカンスを楽しむ地となっていますが、この「エバーグレーズ国立公園」は開発前のフロリダの姿を留めています。

公園の面積は6,105平方キロメートルあり、北米最大の湿地帯で亜熱帯の自然保護区ともされています。広大でほぼ平坦な土地は、氷河期の最後期には一度水没しました。そのお陰もあり、現在では石灰岩の基質から成った炭酸塩堆積が活発な地域のひとつとなっています。


湿原上流部のハンモックと呼ばれる島々には熱帯植物が生い茂る森があり、下流の海岸地帯にはサンゴ礁の上にマングローブの林ができた島があります。多種多様な動植物が生息しています。

世界的に見ても貴重な生態系が残っている地域であり、1979年に世界自然遺産に登録されています。登録基準は、自然遺産(ⅷ)(ⅸ)(ⅹ)です。また、1987年には、水鳥の生息地として、ラムサール条約の登録地ともされました。

1992年のハリケーン「アンドリュー」で被った甚大な被害により、翌年危機遺産に登録。自治体などの尽力により、2007年に解除されました。しかし、大都市マイアミの近くに位置しており、都市化されたため人口が一気に増えます。

水を排出し農地にしたことから湿地が急速に減少し、自然の生態系が脅かされました。野生の動植物の80%が死滅したとか。残念ながら2010年再度「危機遺産」に登録されています。現在は、湿地を徐々に回復させ、以前の生態系を取り戻しつつあります。

アクセス

マイアミから車で1時間弱。ツアーバスを利用するのが便利です。

「エバーグレーズ国立公園」の注意点

・平坦な土地は視野が広く、展望台に上れば湿原を見渡すことができます。展望台までは、バスやレンタサイクルで行くのがおすすめです。

・おすすめのシーズンは、冬です。夏は雨が多く蒸し暑く、5~8月には蚊が大量発生します(蚊は夏だけでなく1年中います。季節に関係なく虫よけ必須)。

・ここに棲む動植物と簡単に出会うことができ、特にワニには5m以上近づかないようにとの看板があります。至る所にいるので要注意!

・園内の宿泊施設はキャンプ場しかありません。マイアミやキーウエストなどで確保してください。

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「エバーグレーズ国立公園」のみどころ


園内を観光する前に、「どんなトレッキングコースがあるか?」、「園内の状態」を、ビジターセンターで入場前に確認することをおすすめします。湿原は、3つの地区に分かれています。北に広がるシャーク・バレー、南にあるフラミンゴ地区、西には、ガルフ・コーストの3地区です。

シャーク・バレー


北にあるシャーク・バレーには広大な湿原が広がる、エバーグレーズの代表的な風景です。広葉樹やソーグラスが生い茂り、巨大なワニが生息しています。また、7マイルのトラム・ロードを自転車で走るのもおすすめですよ。トラムツアーで、観測塔へ行くことができ、ここから見る緑の大湿原は壮観です。

フラミンゴ地区


最南端にあるフラミンゴ地区。綺麗な夕日を見ることができると人気の高いスポットです。必見なのは、沖合の島々へのボートツアー。マリーナでのカヌーやカヤック体験もしてみたいことのひとつ。野生のワニと出会えるアンガヒル・トレイルやパヘイオキ展望台から湿原を一望したり、マホガニー・ハンモックでは、アメリカ大陸最大のマホガニーの木を見たりもできます。

ガルフ・コースト


ここに来たらマングローブの島々を見ること。島々を巡るボートツアーでは、マナティやイルカ、ハクトウワシなど、この地で見たい動物との出会いが待っています。シーズンの冬期に、カヌーを体験するのもおすすめです。

園内の生態系


エバーグレーズ国立公園内には、湿原地帯にはソーグラスをはじめ1,000種類以上もの植物が繁茂しています。その中には、800種を超える動物や400種以上の鳥類も生息しているといわれています。


20種類以上の絶滅危惧種の中には、フロリダパンサー(豹)・カタツムリカイト・アメリカンクロコダイル・マナティ・カナダカワウソ・シカなどがいます。


鳥類では、ミジカオノスリ・オオハシカッコウ・オオフラミンゴ・サギ類・アメリカトキコウ・ベニヘラサギ・トキ類・クロガサヌアフサシなど。


植物には、野生のオレンジやカスタードアップル。固有種のひとつとなっている野生のゴムノキやラン、ブナ科コナラ属のオークやメギ科の多年草のアメリカハッカクレンなどもみられます。

まとめ


世界の中でも高い評価を得ており、貴重な生態系の宝庫と称される素晴らしい世界遺産に訪れて、ここにしかいない固有種の植物や希少価値の高いパンサーやワニ、マナティなどとの出会いを楽しんでみませんか?

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