フランス

完璧なフォルムを誇るフランス最大のゴシック建築「アミアン大聖堂」

中世に建てられた大聖堂としては短期間で完成したことにより、均質で均衡がとれどこから見ても堂々とした立姿を見せる「アミアン大聖堂」。ここに来ればフランス・ゴシック建築で最大規模を誇る、大聖堂の真髄を見ることができます。今回はフランスの世界遺産「アミアン大聖堂」をご紹介します。

 

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アミアン大聖堂とは?

フランス北部に位置するピカルディ地方の都市アミアンに立つ「アミアン大聖堂」。「アミアンのノートルダム大聖堂(アミアンにおける聖母マリアの大聖堂)」と呼ばれています。この大聖堂は、1220年にエブラール・ド・フイイ司教の命により建てられたもの。ロベール・ド・リュザルシュやコルモン父子が、建築家として関わりました。完成までの期間はわずか68年と、素晴らしい速さで建てられています。(仕上げの作業は、13世紀末まで続いたようです。Wikipediaより)

 

この大聖堂はゴシック建築の代表とされており、別名「ゴシックの王者」と呼ばれています。先ほども少し触れましたが、フランス・ゴシックの大聖堂の中でも最大規模を誇っており、パリにあるノートルダム大聖堂の約2倍の大きさです。威風堂々たる格好良さも魅力の、アミアン大聖堂についてご紹介します。

 

『アミアン大聖堂』は、1981年に世界遺産として登録されました。
登録基準は、文化遺産(ⅰ)(ⅱ)です。

 

アクセス

パリの北駅から、「コンクリートの父」オーギュスト・ペレが建てたことで知られるアミアン駅まで約1時間20分。駅から徒歩で約10分。

 

アミアン大聖堂の魅力

アミアン大聖堂は、シャルトル大聖堂、ランス大聖堂に並ぶ、ゴシック様式の代表的な大聖堂です。ロマネスク様式の教会が焼失した後に、古典ゴシックの最後期に建てられました。

 

フランスの大聖堂で最も高い建物

技術の発展により交差リヴ・ヴォ―ルト、フライング・バットレスが多用されることになったことが、ゴシック様式最大の特徴です。屋根の重さによる壁への影響を軽減できたため、高さのある建物と窓を多く取り入ることが、できるようになりました。高い大聖堂が作られることは、「天の神様に少しでも近づきたい。」との人々の願いがあったからのようです。

 

身廊部は、クリアストーリー、トリフォリウム,アーケードの3層構成となっており、高さはフランスで最も高い42.3mもあります。垂直に伸びる上昇感を強調し、水平方向の構成との調和がとれた美しさも魅力です。奥行きは145mあります。

 

バラ窓をはじめ美しいステンドグラス

ゴシックの象徴とされるたくさんの窓には、バラ窓をはじめ華やかなステンドグラスがはめ込まれています。物語調のステンドグラスはゆっくり見て回りたいもの。3層になっている身廊部には、真ん中部分にもステンドグラスが使われています。バラ窓から注がれる光は神々しく輝き、聖堂内は神秘に満ちています。

 

内外に施された美しい彫刻たち

まず、注目したいところは、写実的に彫られた入口の彫刻です。他にも大聖堂の内外色々なところに彫刻が施されており、「石の百科全書」とも呼ばれています。当時字が読めなかった信者たちには、聖書を理解する上で貴重な存在でした。

 


(最後の審判)

必見なのは、内陣聖歌隊席の裏側にあるキリストの生涯、西ファサードの中央扉のタンパンに彫られた「最後の審判」です。西ファサードには、他に2つの扉口があり、右側には聖母マリアが、北側には聖人たちの彫刻が彫られています。
正面ファサードにはフランス国王の20体の像や、南翼廊の扉口には13世紀の傑作と称される彫刻群があります。特に、『美しき神』は、見るべきです。

 

迷路のような「ラビリンス」

13世紀末頃は、建築家たちの名誉を称えるために、床に迷路模様の敷石を施していました。中心部はエルサレムを象徴しているとか。この迷路を辿って、中心部を目指してみるのも、ユニークな大聖堂の楽しみ方です。ぜひ、挑戦してみてくださいね!

 

夏とクリスマス時期の夜には、大聖堂の正面扉がライトアップされます。もし、行かれたら近くのホテルに泊まってライトアップもご覧になってはいかがでしょう。

 

まとめ

アミアンの街並みは美しく、大聖堂を見た後に散策する価値あり。大聖堂の北側の運河沿いにあるサン・ルー地区は、花で彩られた美しい地区です。カフェやレストランなどもあるので、小休憩に使うのも◎。
車で約1時間半に位置するピエルフォン城(ジャンヌダルクなど映画のロケ地として使われている)まで、足を延ばしてみるのもおすすめです。

 

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