ノルウェー

カラフルでキュートな木造家屋群!ノルウェーの世界遺産ブリッゲン

「ブリッゲン」はノルウェーが誇るフィヨルドに抱かれた、国内第2の都市ベルゲンにある世界遺産です。自然の城壁を背にしたこの地は、12~13世紀にはノルウェーの首都でした。美しい港には、14世紀~16世紀半ばにドイツからやってきたハンザ商人たちが建てた、カラフルでキュートな木造家屋群が軒を連ねています。今回は、「ノルウェーの世界遺産ブリッゲン」をご紹介します。

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「ブリッゲン」とは

ノルウェー屈指の港湾都市ベルゲンは、スカンジナビア半島の南西沿岸部に位置しています。13世紀にハンザ同盟の拠点が置かれ、約400年に渡り支配が続き北ヨーロッパ最大の港町として繁栄しました。港の東側にある世界遺産のブリッゲン地区は、在外ハンザ商人の居留地になり、干鱈(ほしだら)の取引で発展しハンザ同盟の4大拠点のひとつとして隆盛を極めたのです。

また、この地区は度重なる火災の被害を受けますが、当初の図面を使い元通りに再建されています。現在は、赤レンガ色やクリーム色、黄色やオレンジ色など、62棟が残っています。家の間の路地は細く床が板張りという、輸出を独占した干鱈を台車で運びやすい工夫がされています。建物の間口が狭く細長い(奥行きが深い)形状は、当時を代表するノルウェー建築です。

『ブリッゲン』は、北ヨーロッパで最も古い港湾都市のひとつで、世界で他に類を見ない「フォンダコ」の構造が残る歴史的な重要性が認められ1979年に世界文化遺産として登録されました。登録基準は文化遺産(ⅲ)です。

アクセス

鉄道ベルゲン駅から徒歩で約15分。

「ブリッゲン」の見どころ

切妻の三角屋根の倉庫が立ち並ぶ港には、交易が盛んだった往時の繁栄ぶりを彷彿とさせています。ハンザによって建てられた木造倉庫群は、現在店舗として利用されています。

夏期には、カフェテラスが設置されるので、石畳の街を歩くのに疲れた時の一休みに利用してはいかがでしょう。それでは、「ブリッゲン」の見どころをご紹介しましょう。

フロイエン山からの景色

街の東に位置する、標高400mのフロイエン山。ブリッゲンを一望するなら、ガラス張りのケーブルカーで登るのが一番です(登山も可能)。高層ビルがないので、街と海湾を見渡せます。

昼間の爽やかな絶景も最高ですが、ケーブルカーは23時まで営業しているので、北欧最高峰の夜景を気軽に楽しめます。夏期のみ営業の山頂レストランでは、ナイトコンサートも開催されています。

機能的に作られた建物の構造

「ブリッゲン」の魅力は、カラフルな建物の可愛らしさだけではありません。機能性に富んだ造りも見物です。

 

先ほどお話しした台車で運びやすい機能の他に、窓から2階と地下を上げ下げするための滑車や、災害の被害を最小限に抑えるための中庭も造られています。

また、街の至る所に木彫りの動物や干鱈などが置いてあるので探しながら歩くのも一興です。お土産屋さんはもちろん、北欧雑貨のお店やトナカイグッズ、手作り工房などのお店巡りもお忘れなく!

ただ、お店は冬期に長期休業となるので、ショッピングを楽しみたい方はシーズンの夏旅がおすすめです。

祈りの井戸

巨大な木彫りの干鱈の置物の隣には、石造の井戸があり、自由に硬貨を投げ入れることができます。このお金はブリッゲンの復元作業に使われています。

ハンザ博物館

ヨハン・W・オルセンによって、1872年の建物を利用した博物館。ハンザ商人たちが使った、倉庫や事務所、見習いの小部屋などを見学できます。

 

また、オリジナルの家具や生活用品も展示。2024年までは、修復工事のため閉館していますが、一部は敷地内にあるショートスチューエネで見ることができます。

ショートスチューエネ

現在見られる家屋群は、1955年の火災後に再建されたものです。唯一1761年に建てられた、ハンザの会議場が残っています。他の建物は木造でしたが、ここは粗石で造られており、公共の金庫に保管された議事録なども展示しています。

まとめ

ブルッゲンの街歩きでは、この地に移り住んだ商人や職人たちの知恵が至る所に残っており、往時にタイムスリップしたような気分を味わえるはず。ベンゲルはフィヨルド観光の拠点にもなっているので、1度で2度おいしい観光ができます。ノルウェーの魅力を存分に堪能する旅を楽しんでくださいね。

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