(トレド大聖堂)
スペインの国民の70%超がカトリックを信仰しています。どんなに小さな村でも、教会は絶対にあるのがスペインの特徴です。そんな教会の総本山であるトレドのカテドラルはスペイン観光の醍醐味のひとつ。今回は、「スペインのカテドラル(大聖堂)」の観光方法についてご紹介したいと思います。
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カテドラル(catedral)とは
(セビリア大聖堂)
スペインの世界遺産のカテドラルといえば、スペイン最大の聖堂「セビリア大聖堂」をはじめ、名画をたくさん所有する美術館のような「トレド大聖堂」やゴルドバの「メスキータ」を思い浮かべるでしょう。「カテドラル(大聖堂)」とは、カトリック教会の司教座がおかれている聖堂のこと。大きさと重要度によって格付けされた、教会の親玉的存在です。
(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
スペイン以外にもフランスでもカテドラルと呼ばれています。イタリアでは「ドゥオモ」、ドイツでは「ドーム」、イギリスでは「カスイードラル」と一般的に呼ばれているようです。ローマなどにある、更に格式の高い聖堂は「バジリカ」と呼ばれています。
カテドラルには、素晴らしい建築様式や聖人が残した聖遺物などがあり、お宝がいっぱい詰まっています。
カテドラルの構造について
スペインカテドラルの構造のほとんどは、キリスト教のシンボルでもある十字架が基本となっています。東西には身廊があり、南北には翼廊が交差した形で作られているのが一般的です。真上から眺めると十字になっているのがよく分かります。
聖堂を人間の体に例えて、頭の部分には後陣が、胴体にあたる部分には、聖歌隊席が作られています。
カテドラルの巡り方
カテドラルを巡る順番と見どころをご紹介します。
ファサード
(レオン大聖堂)
まず一番初めに目を引くのは、建物の正面にあたるファサードの手の込んだ装飾です。バラの窓など美しい大きな窓をはじめ、繊細な彫刻が施されており石のトレサリーの華やかさも見逃せません。
ファサードには一般的に2つの塔があり、上に延びるように見せるために作られているといわれています。
(ランス大聖堂)
先ほども触れましたがバラ窓は、12世紀ごろから大きなものが作られるようになりました。13世紀になると、翼廊にも取り付けられるようになっています。その後、身廊全体に取り入れられるようになったようです。
身廊
(コルドバ大聖堂)
静寂に包まれた薄暗い場所が「身廊」です。ゴシック様式の身廊は、高くて広々としているのが特徴です。
聖歌隊席
(英国リッチフィールド大聖堂)
かつて王侯貴族が音楽を専有物としていたころ、貧しい民たちが音楽に触れることができる唯一の場所だったとか。聖歌隊席は、大聖堂で二番目に重要な場所です。信仰の熱い民たちは、その美しい調べに酔いしれていたようです。
(サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂のパイプオルガン)
豪華なパイプオルガンも必見ですが、司教座がある辺りには、ストールと呼ばれる美しい彫刻が施された木の席があり、その美しさも見物です。身廊から内陣に入るところには、内陣障壁と呼ばれる仕切りが作られていることが多く、壁の上には高廊と呼ばれる場所があり十字架がおかれています。
後陣
(トレド大聖堂)
パンが奉献される祭壇や聖餐台もお忘れなく。
祭壇がある内陣の背後には、びっしりと細かい装飾が施された飾り衝立があります。聖書を題材にした彫刻や絵画があり、神秘に満ちた美しさと豪華さは、ため息ものです。特にセビリア大聖堂の飾り衝立は豪華です。
地下礼拝堂
ここまでくると、地下に繋がる階段が作られています。降りて行くと、地下礼拝堂が。他にも、偉人や殉職者たちの聖遺物なども祀られています。美術館が併設されていることもあり、ここに来なければ見られない秘宝と出会えることも。
まとめ
スペインカトリックの総本山のトレド大聖堂はもちろんですが、ステンドグラスで有名なレオン大聖堂も訪れる価値ありです。聖地巡礼者のゴール地点「サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂」のバロック様式の尖塔も素晴らしい物。
「未完成の大聖堂」と呼ばれる、サグラダ・ファミリアもスペインでは必見の観光地です。
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