インド

現役の機関車トーマス?インドの世界遺産「インドの山岳鉄道群」

悠久の歴史に彩られたインドの混沌の大地を走る山岳鉄道。いくつかの山岳を通る鉄道の内、3つの鉄道群が世界遺産に登録されています。

インドの文化や歴史を感じながら、『機関車トーマス』のような列車に乗り、鉄道旅を堪能するのもインド旅の醍醐味でしょう。今回はインドの世界遺産「インドの山岳鉄道群」をご紹介します。

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「インドの山岳鉄道群」とは?


出典:ウィキメディアコモンズ
世界最古の山岳鉄道ダージリン・ヒマラヤ鉄道を筆頭に、ニルギリ山岳鉄道、次にカルカ・シムラー鉄道の2つが追加され3つを合わせて「インドの山岳鉄道群」という名称で世界遺産に登録されています。

機関車トーマスのように煙を上げて、インドの雄大な山岳部の絶景の中を走っています。道幅の狭い山間部の急こう配や急カーブも何のそのと滑走する、高度の鉄道技術は世界中で認められており、世界各国で使われています。


出典:ウィキメディアコモンズ
『インドの山岳鉄道群』の最初の登録は、1881年に開通した「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」のみ。技術的にも優れており名声も博した産業遺産として「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」は、1999年に世界文化遺産に登録されました。

2005年にはニルギリ山岳鉄道、2008年にはカルカ・シムラー鉄道が追加登録され拡張されています。
登録基準は、文化遺産(ⅱ)(ⅳ)です。

アクセス

・ダージリン・ヒマラヤ鉄道-コルカタから起点駅ニュー・ジャルパイグリまで列車で約10時間。
・ニルギリ山岳鉄道-チェンナイからトゥパラヤムへ列車で約12時間。その後ウダカマンダラムまで列車で約4時間半。
・カルカ・シムラー鉄道-デリーからシムラーへ、列車で約10時間。

ダージリン・ヒマラヤ鉄道


出典:pixabay
別名トイ・トレインとも呼ばれるダージリン・ヒマラヤ鉄道は、小回りの利くミニSLです。先ほども触れましたが、1881年に開通した世界最古の山岳鉄道で、世界遺産『インドの山岳鉄道群』の代表的な存在です。

ダージリンとニュー・ジャルパイグリ駅の83km、高低差約200mを約7時間かけて上っています。ダージリンといえば紅茶を思い浮かべる方も多いでしょう。

この列車は、茶の運送やイギリス人観光客が高原保養地に向かう際の交通手段として、イギリス人によって19~20世紀当初のスイッチバック(ジグザグに登る)、ナローゲージ(小回りの利く幅の狭いレール)、ループなどの最新技術を駆使して建設されました。インド独立後も、山岳鉄道の技術がインドの鉄道事業の発展に導いています。


出典:ウィキメディアコモンズ
ダージリン高原の緑とヒマラヤ山脈の勇壮な景観は、現在も観光客の目を楽しませています。ハイライトは到着地ダージリンの30分前にある「バタシア・ループ」。休憩地点で10分間止まります。整備されている公園で、インド最高峰のカンチェンジュンガを眺めながら一休みするのも楽しみのひとつです。

時間のない方は、ダージリンからグーム間を約2時間で走るジョイ・ライドに乗るのもおすすめです。途中絶景地のバタシア・ループにも停車し、連結されている展望車に乗っての観光も楽しめます。

ニルギリ山岳鉄道


出典:ウィキメディアコモンズ
メットゥパーラヤムからウダガマンダラム間の約46km、標高326から2203mへと約5時間かけて走る、ニルギリ山岳鉄道。1891年に着工し、17年もの工期をかけて1908年に完成しています。かつて、英国植民地時代から人の移動や地域開発のために働いてきた単線です。


出典:ウィキメディアコモンズ
約100年前のスイス製のラック式蒸気機関車が客車を最後尾から押しながら黒煙を上げ、200を超えるカーブと急こう配をぐんぐん進んでいきます。周辺や緑が生い茂っており、道中には茶畑も見ることができます。絶景ファンからも人気があり、特にシーズンは切符も取りにくいです。


出典:ウィキメディアコモンズ
数多くの橋を渡る、前半も魅力的。途中、クーヌールから先は、勾ばいが緩やかになるため、蒸気機関車からディーゼルに変わります。終点のウダガマンダラムは、現在もインド人の避暑地として有名な場所です。メットゥパーラヤム駅の側には、ニルギリ鉄道博物館があるので興味のある方はぜひ。

カルカ・シムラー鉄道


出典:ウィキメディアコモンズ
インド北部のカルカとシムラー間の総延長約96km、標高差1420mを、約5時間半で走るカルカ・シムラー鉄道。夏の避暑地シムラーへの交通手段として、1903年に施設されています。

レールの幅は普通の半分ほどのトイ・トレインで、おもちゃのように小さな車体が、深い山の中を縫うようにして走っています。


出典:ウィキメディアコモンズ
線路上には、102ヶ所のトンネルと886もの橋があります。橋のほとんどが鉄ではなく、石灰岩で作られているのも見物です。車窓の外に広がるパノラマは、右側には渓谷、左側には山の美しい景色。

右側の景色は人気なので、事前に予約されることをおすすめします。また、この列車のハイライト、4段のアーチをもつ「カノー橋梁」は必見!ここから見る絶景は言葉を失うほどの美しさです。

まとめ


出典:pexels
鉄道といっても日本のように速さを追求したものではないので、アンティークのような列車に乗り、インドの景色を眺めながらのんびりとした時間を過ごすのにもってこいです。

インド旅での醍醐味のひとつ山岳鉄道に乗って、ローカルとの交流を楽しんでみてはいかがでしょう。

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