インド

王が愛妻に捧げたロマンティックな霊廟!インドの世界遺産タージ・マハル

タージ・マハル正面
インドのタージ・マハルは、世界で一番美しいといわれる霊廟です。美しいフォルムと総大理石で作られた白亜の霊廟には世界中の人々が魅了され、訪れる人が後を絶たないインド屈指の観光地。今回は、センチメンタルな逸話も残る「タージ・マハル」を、ご紹介したいと思います。

 

スポンサードリンク

 

「タージ・マハル」とは?

大楼門と庭園

 

タージ・マハルはインドを代表する世界遺産の霊廟です。名前は、ここに葬られた愛妻「ムムタージ・マハル」から付けられているとか?霊廟や墓所などを意味する言葉は使われておらず、誰もいわなければ宮殿と間違えるほどの美しさです。

 

1日2万人もの労働力を使って建てられています。世界中の腕利きの職人たちが集められており、完成までには22年(1632~1653)もの年月がかけられています。それもそのはず、愛妻家だったムガール帝国5代皇帝シャー・ジャハーンが、第14子を出産してすぐの1631年6月7日に亡くなった妻のために、帝国が傾くほどのお金を使って建てたのです。

 

戦場まで連れて行くほど愛していた妻が亡くなってから、息子に幽閉されたシャー・ジャハーンは、幽閉先のアーグラ城の窓から、白く輝くタージ・マハルを眺め泣き暮らしたそうです。幽閉された理由が、タージ・マハル建設に膨大な国費を投じたため帝国の財政は破たん状態になり息子に罷免されたからです。タージ・マハルの対岸に、自分の黒い霊廟を造ろうとしましたが、これは叶いませんでした。シャー・ジャハーンの亡骸もムムタージ・マハルと共に眠っています。これだけ愛されていた、ムムタージ・マハルは幸せな妃ですね。

 

『タージ・マハル』は、1983年に世界遺産に登録されました。
登録基準は、文化遺産 (ⅰ)です。

 

アクセス

インドの首都デリーからタージ・マハルがあるアーグラまで、飛行機で約40分。おすすめの電車は、ニューデリーの駅からリッチな特急シャタブディー・エクスプレスで行く方法です。所要時間は約2時間。駅からは、タクシーで約5km。

 

金曜日は休みなので注意してください。観光に一番いい時間は、熱くならない早朝がおすすめです。

 

タージ・マハルのみどころ

タージ・マハルは約100m四方の基壇上に建っています。ドーム型の帽子を被り、八角形をしています。大理石はラージャスターン地方のジャイプルから、赤砂石はファテープル・シークリーの石切り場から、1000頭もの象を使って運ばれました。

更に、至る所にダイヤモンドなどの宝石で装飾されており、翡翠や水晶は中国から、チベットのトルコ石やスリランカのサファイヤ、エジプトのカンラン石など、全部で28種類のお宝が散りばめられています。もちろんサンゴや真珠なども使われています。

 

象嵌細工とレリーフ

 

バランスのよい外観も見物ですが、緻密な幾何学模様を施した黒大理石や貴石をはめ込んだ象嵌細工(ぞうがんざいく)やイスラムのアラベスク模様をしたレリーフ、墓廟にはコーランが刻まれており、こちらも見逃せません。

 

ほぼすべてが対照的に造られているのが特徴のタージ・マハルの中で、シャー・ジャハーンと妻の棺はアンバランスです。夫のシャー・ジャハーンの棺は大きく、無造作に置かれておりちょっと悲しい気持ちになります。本人たちは一緒にいるだけで幸せかもしれませんが…♡

 

ムガール帝国の廟としては珍しく、タージ・マハルの左右には、モスクと集会場も建てられています。

 

タージ・マハルでフォトジェニックな写真を撮ろう!

タージ・マハル記念撮影

 

タージ・マハルに行ったら、インスタ映えの写真を撮るのもお忘れなく。イスラム教が最も理想としたのが、幾何学的な形を左右対称にしたシンメトリーの美しさ。どこから見ても同じ形に見えるほど忠実に造られたシンメトリーも、タージ・マハルの魅力です。タージ・マハルの前で記念撮影をしたら、玉ねぎ頭の上にあるでっぱりを、つかんだ姿もお忘れなく。

 

まとめ

タージ・マハルを訪れたら、合わせてシャー・ジャハーンが幽閉されたアーグラ城も観光してはいかがでしょう。後一つ、タージ・マハルのお手本とされた、デリーの世界遺産フマユーン廟もおすすめです。タージ・マハルほど大きくはないですが美しい廟です。

 

スポンサードリンク