ブルガリア

黒海に浮かぶ古代都市!ブルガリアの世界遺産「古代都市ネセバル」

紀元前2000年ごろからの歴史を語る、ブルガリアの古代都市ネセバル。黒海の屈指のリゾート地ネセバルには歴史的建造物が現在も残っており、まるで古代博物館のような雰囲気に包まれています。ブルガリアの海景と遺跡の共存した姿も、「国会の真珠」と称されるネセバルの魅力です。

 

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「古代都市ネセバル」とは


出典:ウィキメディアコモンズ

 

古くから交易の拠点として繁栄したネセバル。戦略上の重要な地とされこの地を巡る争奪戦も繰り広げられました。黒海に突き出た半島の町ネセバルは、かつて島でした。島に橋がかけられ、本土と繋がり半島になりました。橋の途中には、市の象徴となっている18世紀中ごろの風車が立っています。島だったころから海洋貿易で繁栄し、鉄道敷設後は漁業と観光に力を入れています。

 

徒歩で1周30分ほどの小さな町ですが、黒海の美しいビーチや約3000年もの歴史を語る考古学博物館、さまざまな時代の建築様式を有する教会をはじめとする紀元前2世紀から現在に至るまでの文化的価値が高い歴史的建造物が立つ町並みなど、半島の全てが魅力の塊のような地です。

 

石畳のメイン通りなどには、おしゃれなお土産屋さんやホテルなどがあり、一歩奥に入ると100件を超える民族復興様式の家が並んでおり趣あるフォトジェニックな風景が広がっています。

 

『古代都市ネセバル』は、1983年に世界文化遺産として登録されています。
登録基準は、文化遺産(ⅲ) (ⅳ)です。

 

アクセス

ソフィアから飛行機でヴァルナまで約1時間。ヴァルナのアフトガーラ・ムラドストから、ミニバスで約1時間40分。

「古代都市ネセバル」の歴史


出典:ウィキメディアコモンズ

 

ネセバル初の居住者はトラキア人で、紀元前1000世紀ごろにはメナブリアという集落ができています。紀元前5世紀には、ドーリア人が侵入し、メセンブリアに変わりギリシャの植民地となりました。この時代から交易の拠点として使われるようになりました。ヘレニズム時代の遺跡なども残されており、アクロポリス、アポローンの神殿などが残っています。

 

紀元前1世紀には、ローマ帝国の支配に下りました。紀元前5世紀ごろからは、初期ビザンツ帝国にも支配されました。ネセバルで最も古い教会の聖ソフィア教会が、5世紀後半から6世紀前半に建設されています。旧市街の中心にあり、ビザンチン様式の教会を気軽に見ることができます。

 

第一次ブルガリア帝国時代の812年には、帝国の支配者クルムによって、現在に至る「ネセバル」という名前が付けられました。でも、たった2週間でビザンツ帝国のもとに復しました。

 

864年にブルガリア皇帝シメオン1世により、第二次ブルガリア帝国時代が築かれました。これが、ネセバルの絶頂期となります。イタリアのヴェネツィアとの交易やコンスタンティノープルとドナウ川沿いの都市との中継地点となり栄えました。繁栄と共に、街も国際色豊かになり、ギリシャやユダヤ、イタリア人などが共存していたのです。

 

残念ながら1366年には、サヴォイア伯アメデーオ6世が率いる、十字軍に征服され再びビザンツ帝国の支配に下ります。第二次ブルガリア帝国時代とビザンチン時代には、40以上もの聖教教会が建設されました。1453年には、東ローマ帝国からオスマン帝国の支配に変わっています。1878年まで続くも、町は衰退。これが功を奏し時が止まったように歴史的建造物もそのまま残されたのです。1878年に、ブルガリア解放以降からブルガリア領になっています。

 

「古代都市ネセバル」のみどころ


出典:ウィキメディアコモンズ

 

聖ソフィア教会


出典:ウィキメディアコモンズ

 

旧市街地中心部のアゴラ広場の前に立つ聖ソフィア教会は、5世紀後半から6世紀前半の、ビザンツ帝国時代に建設されたネセバル最古の教会です。現在は屋根もない外壁だけですが、大理石を多用した廃墟の美しさを誇っています。

 

パントクラートル教会


出典:ウィキメディアコモンズ

 

旧市街のメセンブリア広場に立つ、第二次ブルガリア帝国時代に建てられた教会です。14世紀に皇帝アレクサンダルによって建設されました。この時代に建てられたものとしては、保存状態も良好で貴重な存在となっています。
ビザンチン様式の特徴とされる外部のレンガの縞模様も見もので、内部に描かれたフレスコ画は残念ながらありませんが、卍型の彫刻や青陶のはめ込みの装飾などが印象的です。

 

城壁


出典:ウィキメディアコモンズ
旧市街はかつて、紀元前8世紀に作られた城壁によって囲まれていました。紀元前8世紀ごろのトラキア人によって建設され、ローマが支配していたころまで拡張されました。保存状態も比較的よく、城壁を見ていると、かつてこの地を支配しようと戦った様子が蘇ってくるようです。

 

考古学博物館

半島の入り口にある博物館です。16~17世紀に描かれた色彩も鮮やかなイコンをはじめ、ネセバルの歴史にまつわるお宝を展示しています。キリストにまつわるフレスコ画を見るなら聖ステファン教会がおすすめです。

 

まとめ


出典:ウィキメディアコモンズ

 

時代によって建築様式が違う教会や民族復興様式の家々を、見ながらのんびり散策するのがネセバル観光の醍醐味かも。黒海のリゾート気分を満喫しながら、かつて島だった小さな半島の町が背負った長い歴史に触れてみてはいかがでしょう。

 

タイトル画像出典:ウィキメディアコモンズ

 

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