メキシコ

マヤ文明が誕生した太古の時を感じる!メキシコ「シアン・カアン」

メキシコユカタン半島に位置する、5,300平方キロメートルと巨大な自然保護区です。サンゴ礁・湿地帯・海・砂漠地帯・マングローブの林などの手つかずの大自然がそのまま残っています。また、かつてマヤの集落があったとされ、実際に使われていた水路跡など彼らの文明を肌で感じることもできる、世界遺産好きにはたまらない場所といえるでしょう。今回はこんなにステキな、メキシコの世界遺産「シアン・カアン」をご紹介します。

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シアン・カアンとは?

シアン・カアンは、ユカタン半島東部沿岸キンタナ・ロー州に位置する自然保護区です。カリブ海大環礁の支脈とされる珊瑚礁が広がり、陸の熱帯雨林はマヤ文明の神話の舞台とされた地です。

千葉県とほぼ同じ面積の自然保護区は、野生動物の楽園となっており熱帯林にはベアードバク(メキシコバク)やオジロジカ、ペッカリー(イノシシの中間)が、美しい白砂のラグーンにはアメリカマナティーやウミガメ、翼を広げると2mにもなるというアメリカグンカンドリなどが多種多様な野生動物が生息しています。また、マングローブなどの植物は、驚きの1,200種類。亜熱帯野生植物の楽園ともいえます。

植物圏保護区内の密林の中には、かつてマヤの集落がありました。マヤ語でシアン・カアンは、「天空の生まれた場所」を意味しており、現在のマヤの遺跡が数多く残っています。

一部では、マヤ系の先住民がパラパと呼ばれるヤシで作られた住居で暮らしています。自然遺産といいつつも、登れるピラミッドなどマヤ文明に肌で触れることができる遊び方満載のスポットです。

『シアン・カアン』は、1987年に世界自然遺産として登録されています。
登録基準は、自然遺産(ⅶ) (ⅹ) です。

アクセス

メキシコ最大のリゾート地「カンクン」から、車で約2時間半(南へ約200km)。自由に行動はできませんが、できればカンクン発のツアーで行かれることをおすすめします。

シアン・カアンは、夏が雨季です。5~10月は、雨季で75%が浸水しハリケーンの到来シーズンなので避けましょう。

蚊が多いので虫よけスプレーと密林を歩くときはシューズにも注意が必要です。日焼け止めもお忘れなく!
遊び方にもよりますが、ガタガタの道を車で走行することもあるので、車に弱い方は酔い止めの服用をおすすめします。

「シアン・カアン」のみどころ

セノーテ

マヤの「聖なる泉」と呼ばれるセノーテは、神々の棲み処として崇められ、またマヤ人たちの水源としていました。このセノーテが、シアン・カアンの密林にはいくつも点在しています。風がない日にはセノーテの水面に天空を映し出す鏡のような湖もあり、心の底からの癒しを満喫できます。
地下に称えられた水への信仰により日照りの時にセノーテでは、神に雨乞いのため生贄の儀式をしていたとか。透明度50mの澄み切ったセノーテを、シュノーケルやダイビングをするツアーもあります。
また、セノーテは氷河期には海でしたが、海面が下がり陸となりました。石灰質の洞窟が浸食しセノーテの底は鍾乳洞になっています。このセノーテは、カリブ海と繋がっています。

コバ遺跡

園内には、何世紀も前にマヤ人たちが作った、神殿やピラミッド型をした遺跡が23ヶ所あります。ここで、マヤ文明は栄えたのです。神に少しでも近づきたいと建てられた高さ42mのノホック・ムルピラミッドは、登れるピラミッドとしても有名です。ジャングル内を探索し、マヤ文明と触れるツアーもあります。ぜひ、彼らの文明の高さを体感する知的観光も加えてみてはいかがでしょう。

展望台

カンクンから近く美しい海もこの世界遺産のみどころです。海の美しさを満喫するための展望台が設置されています。ぜひ、メキシコのキラキラと輝く海を、写真に収めてSNSにあげてみてはいかがでしょう。

おすすめのアクティビティ

天然のプールで川下り

ボートでかつてマヤ人たちが貿易に使った水路を巡り、到着した先ではライフジャケットを着てぷかぷか川に浮かび、自然のままに流れて遊べる人気のアクティビティです。

ボートでワニも生息するマングローブエリアを通り抜け出た瞬間の、眼前に広がるシアン・カアンの青い空とエメラルドブルーのラグーンが一体化した光景は感動ものですよ。ラグーンでは、ウミガメやイルカとの遭遇も期待できます。

ボートで到着後、泳いで川下りするときは、最高のリラクゼーションを体感。あまりの楽しさに、大興奮のひと時を過ごせます。

マングローブカヤック

シーカヤックも、リラクゼーション感を満喫できるアクティビティです。ゆっくりとパドルを動かしながら進むと、ここに棲む野生動物たちと出会えることもあるとか。穏やかに流れる水をかく音色が心地よく、優雅な気分を満喫できます。マングローブのジャングルをカヤックでゆっくり進む、メキシコの思い出作りもいいかも。

まとめ


1986年に自然保護地区に制定されました。これにより、貴重な自然を保護する試みがなされましたが、残念ながら問題も多いのが現状です。近くにはメキシコ屈指のリゾート地カンクンがあり、その開発や海底油田の採掘などで、自然破壊も顕著で危険視されています。

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