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インドの豪壮な駅舎!チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅

インドがイギリスの統治時代に、「ポンペイ」と呼ばれたムンバイ。インドの新旧が一度に見られる、美しい街並が広がっています。こんな素敵な街の玄関口となっている現役の世界遺産が、今回ご紹介する「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)」です。それでは、19世紀のインドを彷彿とさせる世界遺産「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)」の魅力をご紹介しましょう。

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「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)」とは

ムンバイは、アラビア海に突き出た港町で、インド最大の商業都市です。イギリス統治時代に建設された、荘厳なコロニアルの建物が点在しSNS映えするスポットもいっぱいです。チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)駅は、そんなムンバイの中心地、フォート地区の北端に存在しています。

冒頭でお話しした通り、現在も活躍中です。堂々と聳えるように立つ大きな建物の駅舎を構えるだけあり、1日に発着する列車は1000本超え。200万人以上の乗客が利用しています。実は、「アジアで一番忙しい駅」だとか。大きな駅舎はムンバイのコロニアル様式を代表しており、「世界で最も美しい駅」とも賞賛されています。

イギリス人のフレデリック・ウィリアム・スティーヴンスが30歳ごろに設計し、1878年から10年の歳月をかけて建てられました。この駅は、インド鉄道が創業し、第1号の列車の出発地だったことでも有名なんですよ!

イギリスのヴィクトリア女王の即位50年を記念して、「ヴィクトリア・ターミナス駅」と名付けられています。現在の「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」へと名前が変わったのは、インド改称運動時の1998年です。ムガール帝国に抵抗し英雄とされた、マラータ王国の創始者「チャトラパティ・シヴァージー」の名前からつけられたようです。

『チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)』は、イタリアの中世末期の様式を模した、格式の高いヴィクトリア・ゴシック様式を用いて造られています。そのヴィクトリア朝ゴシック様式と、伝統的なインドの建築様式を融合した建物。ゴシック都市ポンペイの象徴とされ、この地が商業で繁栄したかつての栄光を語るものとして、2004年に世界文化遺産として登録されました。登録基準は、文化遺産(ⅱ)(ⅳ)です。

アクセス

ムンバイのフォート地区の西にある、チャーチゲート駅から車で5分。ムンバイ国際空港から電車で市内へは、チャーチゲート駅に到着します。

「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス(旧ヴィクトリア駅)」の見どころ

ムンバイのフォート地区の、観光の拠点に最高の駅です。まるで宮殿のような荘厳な雰囲気が漂い、ステンドグラスや石の彫刻などの美しい装飾が、あらゆるところに散りばめられています。緻密な細工がされており、地元の美術学生や職人が担当したようです。駅が、世界遺産に登録されるのは珍しいことなので、それだけでも見る価値ありです。それでは、駅の見どころをご紹介しましょう。

正面

まず目を引くのは、正面門のライオンとトラの像。ライオンはイギリスを、トラはインドを象徴しています。ホームとは逆の駅の正面にテラスがあり、そこで記念撮影ができます。大英帝国の力強さを感じる写真を撮ってSNSにアップするのもいいかも。
また、正面玄関には、当初駅の名前になっていたヴィクトリア女王の等身大の像もあり、彫刻だけでも数が多いので見て回る価値ありですよ!

外観

19世紀の鉄道駅の傑作と、いっても過言ではない素晴らしい外観。ヴィクトリア朝ゴシック様式とインド伝統建築を融合した、壮大な建物です。中央にドームがあり、まるでヨーロッパの宮殿か大聖堂を見ているかのよう。

内装

駅舎内部はネオゴシック様式となっています。天井の美しい曲線やアーチにはムガール様式の装飾も見られ、言葉を失うほどの美しさです。ステンドグラスやカラフルなタイル装飾も必見です。
実は、イギリス映画の『スラムドッグ$ミリオネア』の撮影場所となっているので、観光される前に映画を観賞して訪れるのもおすすめですよ。

まとめ

ムンバイの観光名所としての存在は間違いありませんが、ちょっとインドとは思えない雰囲気が漂っています。でも、現役の駅だけあり、喧騒な場所です。インドの人々の日常に触れ、彼らの活気を感じるのにはもってこいの場所かもしれませんね!

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