トルコ

西洋と東洋が融合したコスモポリタン!オスマン帝国の帝都「イスタンブール歴史地区」

旧市街地に馴染むモスク
イスタンブールとは、アジアとヨーロッパにまたがる、トルコにある世界唯一の都市です。ローマ、ビザンティン、オスマンと、3つの帝国の首都として偉大な勢力を誇りました。その繁栄ぶりを伝える遺跡が数多く残り、世界各国から毎年700万人ものトラベラーを魅了する人気の観光地となっています。

 

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イスタンブール歴史地区とは

歴史を通して、さまざまな宗教や民族が混在する都市は珍しいのではないでしょうか?ビアンティウム、コンスタンティノープル、イスタンブールと名前を変えており、巨大なオスマン帝国の基礎になった地です。中心部から金閣湾に下る道は、ローマ時代からメイン通りでした。

ローマ時代のノスタルジーな雰囲気が漂っており、かつてこの地を支配した勝者の息吹が聞こえてくるようで、壮大な歴史スペクタルを感じられます。イスタンブール歴史地区を歩けば、まるで野外博物館を見学しているようです。

新ローマ帝国の首都として誕生したコンスタンティノープルは、ローマ帝国からキリスト教を継承していました。西ローマ帝国が滅亡し、台頭したビザンティン帝国(東ローマ帝国)の頃に、正統派キリスト教会としてアヤソフィアが建てられました。「イスタンブール」となったのは後世の事ですが、15世紀から500年にわたり、イスラム世界の中心地として君臨し続けた、オスマン帝国の素晴らしさも目の当たりにできます。

『イスタンブール歴史地域』は、1985年に世界遺産に登録されました。
登録基準は、文化遺産(ⅰ) (ⅱ)(ⅲ) (ⅳ)です。

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アクセス

成田からイスタンブールまでは直行便が出ており、約12時間30分。

イスタンブール歴史地区のみどころ

遺跡公園地区

最も多くの歴史的建造物が立ち並ぶ、メインエリアです。

・トプカプ宮殿
1453年にメフメット2世が静かな生活を求めて建てた宮殿です。その後も増改築が繰り返され、巨大な宮殿になりました。特にハーレムの中にあるスルタンの広間の豪華さ、宝物殿にある86カラットのダイヤモンドなど見どころも豊富です。海を見渡す庭園に建てられた離れも見逃せません。「キオスク」の語源となったバグダット・キョシュクからの絶景は、ため息もの。

・アヤソフィア博物館

都市の変遷を知るのにもってこいの観光地。ギリシャ正教の総本山でしたが、イスラム教によってモスクへと改装されました。モザイク画は漆喰で塗りつぶされ、外周にはミナレットが作られました。現在は歴史に彩られたイスタンブールの様子を語るように改装され、ビザンティン建築の痕跡やモザイク壁画も復活してします。

・スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)

17世紀に建てられた、モスクです。4万枚以上の青いイズニックタイルを用いて建てられており、「世界一美しいモスク」と謳われるその姿は、言葉を失うほど。6本もあるミナレットも、珍しいと有名です。

・ヒポドルム(コンスタンティノープル競馬場)
紀元前198年に競馬場があった場所で、ビザンティン時代は、国会議事堂や処刑場としても使われました。広場の中には、エジプトから移された、オベリスクも聳えており、オドシウスの功績が刻まれています。

・地下宮殿
宮殿といいつつ、6世紀に建てられた貯水池です。水不足に悩まされたイスタンブールには、多くの貯水施設が作られました。水は黒海に近いベルグラードの森から、水が引かれていました。336本の柱で支えられた幻想的な雰囲気やメドゥーサの頭も見物です。

スレイマニエ・モスクと付属保護地区

・スレイマニエ・モスク

オスマン帝国最盛期に、スレイマン1世の命によって、建築家のスィナンが8年もの歳月をかけて建てた彼の最高傑作といわれるモスクです。内部装飾のタイルや大理石、手書きの装飾やステンドグラスなど壮麗な姿にうっとり。4本のミナレットと巨大ドームと小さなドームなど、外観のバランスもステキです。

ゼイレク・モスクと付属保護地区

・ゼイレク・モスク
12世紀のキリスト教「パントクラトール修道院」の付属教会を、モスクとして転用しており、現在も一部がモスクとして使われています。3つの教会と聖堂の複合建造物となっています。

大城壁地区

・テオドシウスの城壁

北と東と南の3方を海に囲まれたイスタンブール。テオドシウスの城壁は、5世紀初頭に作られたビザンティン時代に、弱点だった西側を守るために作られた城壁です。濠と二重の城壁から成り、三重構造の堅固な造りとなっています。
1453年に、オスマン帝国による正面攻撃では破れてしまうものの、7~11世紀や14~15世紀には何度も、外国から攻撃を受けましたが一向に落ちず難攻不落と呼ばれました。

・カーリエ博物館

11世紀建立のキリスト教修道院で、こちらも16世紀にモスクに転用されています。旧約聖書の場面など数多くのモザイク画やフレスコ画が描かれており、一度は漆喰で塗りつぶされましたが、現在は修復され博物館として公開されています。

まとめ

まだまだ、ご紹介したい魅力的なスポットが点在するイスタンブール歴史地区。この歴史地区には、幾何学模様が美しいイスラム文化の中に西洋文化が混在する、他では見られない魅力がたくさん詰まっています。

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