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中国の世界遺産「武陵源の景観と歴史地域」悠久の時が創りだした仙境の地!

中国の武陵源の景観と歴史地域は、ハリウッド映画『アバター』のロケ地になったことで、世界的に有名になりました。数億年もの時をかけて大自然が創りだした、水墨画を見ているような絶景が369平方キロメートルにわたり広がっています。

 

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武陵源の景観と歴史地域とは?


中国湖南省に位置し、岩を覆う緑と岩、白い雲霧との幻想的な風景が仙境という言葉がピッタリとはまる地です。ここには、100~1,000mもの奇妙な形をした石柱が3,100以上も林立しており、その迫力ある景観は一生に一度は見てみたいもの。黄山や桂林も凌ぐといわれる絶景を見たいと世界中から観光客が年間2,000万人も訪れているとか。

 

この景観は1億8000万年前の地殻変動で、海底の石英砂岩が隆起し、雨風に晒され浸食して作りだされたのです。
中国初の国家森林公園の張家界(ちょうかかい)森林公園を中心に、索渓峪(さくせいよく)自然保護区、天子山(てんしざん)自然保護区、楊家界(ようかかい)風景区の4つにエリアが分かれています。

 

1970年代まではトゥチャ族などの少数民族だけがひっそりと暮らしていた未開の地で、悲しい伝説も残されています。また、かつて中国の地図で、白紙だったというまさに秘境の地です。

 

『武陵源の景観と歴史地域』は、1992年に世界遺産に登録されました。
登録基準は、自然遺産(ⅴ)です。

 

アクセス

北京や上海から飛行機で、張家界空港まで約1時間。空港からは観光バスが運行しており、所要時間は約40分です。1日で要所を全て観光するのは困難で、観光には約3日間は必要です。

 

武陵源のみどころ

張家界森林公園

黄石寨風景区は、観光のメインといわれています。標高1200mの黄石寨山頂にある最大の展望台から見る、深い森と岩峰群が織り成す山水画さながらの風景は、『張家界に来て黄石寨を見ずば、張家界に来たとはいえず』といわれるほどの絶景です。

 

袁家界(えんかかい)は、映画『アバター』のハレルヤ山のモデルとなった懸浮山があり、「南天一柱」(乾坤柱)は最も有名な観光スポットです。迷魂台からは雲海も望め、天下第一橋(天然石板橋)の357mの高低差は、世界最高といわれています。

 

金鞭渓(きんべんけい)といわれる渓谷を迫りくる奇岩の壁を見ながら、約6kmの沢沿いの石畳を歩くハイキングはやってみたいことのひとつ。ここの景色は「山水の画郎」とも称されています。

 

天子山風景区

張家界国家森林公園の北に54平方メートルにも及ぶエリアです。ここからの景色は、武陵源随一といわれており、奇峰が多く雲海から顔をのぞかせる奇岩の森は言葉を失うほど。「盆栽の最大版、仙境の最小版」といわれているそうです。


高さ330mのガラス張りのエレベーターに乗り展望台へ。ここからの景色は、『アバター』の映画そのもの。帰りのロープウェイからは、「峰三千、水八百」と称される雄大な景観が眼下に見ることができます。
45kmの観光ルートを歩くのもおすすめです。運次第ですが、雲霧、月夜、かすみ、冬の雪の、四大奇観を見られることもあるとか。

 

この山の名前は、トゥチャ族の英雄「向王天子」に由来しています。

 

楊家界風景区

袁家界観の西に位置する原始的な自然景観が残る、「自然の万里の長城」と称される地です。高い山にある道は狭く非常に険しいのが特徴です。観光地化が進んでおらず、観光客も少ないので神秘的な武陵源を満喫できます。無数の断崖絶壁が点在し、珍しい形の峰や渓流を探検隊になった気分で巡ってみてはいかがでしょう。

 

索渓峪風景区

「仙女が住む池」とされ武陵源随一の美観と称される、緑が生い茂る山々に囲まれた紺碧の湖面の「宝峰湖(ほうほうこ)」やカルスト地形の地で総延長約12kmの鍾乳洞「黄龍洞(こうりゅうどう)」など、他の武陵源とは違った観光を楽しめます。

 

カラフルにライトアップされた鍾乳洞は、徒歩はもちろん遊覧船で楽しむこともできます。

 

張家界ガラス吊り橋

景勝地としての武陵源だけでなく、アクティブな武陵源を楽しみたい方はぜひ。全長430m、幅6mで、世界で一番長いガラスの橋といわれています。CNNの「世界で最も立派な橋」のひとつに選ばれています。足元はガラス張りで、約300m下にある谷底が丸見え。気を失いそうなほどのスリルはココでしか味わえません。通行路としての役割はもちろんですが、バンジージャンプも楽しめます。

 

まとめ

武陵源は、手つかずの自然が残っており、氷河期前から存在する古代樹など、約3,000種以上の植物や絶滅危惧種や希少動物たちの宝庫ともいわれています。絶景やアクティビティと共に素敵な出会いが待っているかもしれません。

 

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