イタリア

イタリアの世界遺産「フィレンツェ歴史地区」花のフィレンツェにはルネッサンスがいっぱい!

イタリア・フィレンツェ

イタリアでも人気の高い観光地フィレンツェは、今も昔も世界中の人々が憧れる古都。ルネッサンスが花開いた中世の趣を残す、壮麗な街並みが有名です。石畳の小道を歩くと目に入る、レンガ色の屋根と白壁の家並みの美しさも感動的。今回は、イタリアの世界遺産「フィレンツェ歴史地区」をご紹介します。

 

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フィレンツェ歴史地区とは

フィレンツェはローマ時代に花の女神フローラ(Fiore)の町と名付けられ、それが今のフィレンツェの語源になったといわれています。そんな、可憐な名前が表すように、この街の魅力は女性的な雰囲気が漂う華麗な美しさです。

 

アルノ川の畔に佇む美しい街を造ったのは、15~16世紀の富豪メディッチ家によるもの。入り組んだ石畳の路地を歩けば、あらゆるところに百合の花と丸薬を象ったメディッチ家の紋章があり、当時のメディッチ家の財力と権力の凄さを体感できます。

 

毛織物工業が栄え富を得た13世紀ごろに開花したルネッサンス文化は、自治が確立されたフィレンツェに自由な発想をもたらしそれが定着して、「花のフィレンツェ」と呼ばれる壮麗な街が形成されたのです。

 

金融業で成功したメディッチ家が300年にわたり芸術家たちのパトロンとして貢献しました。これは、イタリアルネッサンスの発展に大きく影響し、イタリアからヨーロッパ中に広がりました。

 

イタリアルネッサンスの三大巨匠ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロの作品は必見!小さな街を歩いて“天井のない美術館”と称される、「フィレンツェ」の魅力をたっぷり味わってみませんか?

 

『フィレンツェ歴史地区』は、1982年に世界遺産に登録されました。
登録基準は、文化遺産(ⅰ) (ⅱ)(ⅲ) (ⅳ) (ⅵ)です。

 

アクセス

ローマから高速列車ESで、約1時間40分ほどで向かうことができます。

 

フィレンツェのみどころ

一番の見どころは、昔ながらの狭い路地を巡って、中世の巨匠たちが残した芸術を見ながらルネッサンス文化を肌で感じること。サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂などの教会や美術館、宮殿などルネッサンスを体感できる観光スポットも豊富です。

 

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

ドォウモ

 

正式名所「花の聖母大聖堂」というドォウモは、13世紀末期から140年もかけて建てられた、花の都「フィレンツェ」のシンボル。狭い道沿いに建つ巨大なドォウモは、90度見上げることしかできませんが、女性的な優美な美しさを感じられます。

 

写真などでよく使われる茜色の大クーポラ(ドーム)は、14年もかけて造られました。緑やピンクや白色など、イタリア各地の大理石を用いて建てられています。せっかくなら、遮るものもなくフィレンツェ市街を一望できる、屋上テラスに上って赤茶色の街並みを眺めてみてはいかがでしょう。

 

また、ミケランジェロに「本当に美しい天国の門に立っているようだ」といわせしめた、サン・ジョバンニ洗礼堂の扉も必見です。85mもの高さを誇る、3次元的な鐘楼は息をのむ美しさ。他にも各所に、ルネッサンス文化が色を添えています。

 

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会


サンタ・マリア・ノヴェッラ教会

14世紀に建てられたドメニコ派のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会には、メディッチ家御用達だった世界最古の薬局が入っています。

 

ヴェッキオ宮殿

ヴェッキオ宮殿五百人広間

 

14世紀にゴシック建築で建てられた、かつてフィレンツェ共和国だったころの政庁舎。現在の内部は16世紀にコジモ1世が、ルネッサンス風に改装したもの。入口には町の紋章で獅子像の「マルゾッコ」が装飾されています。
2階の五百人広間は、共和国時代には会議場だったところ。ミケランジェロの彫刻「勝利」や壮麗なフレスコ画を見ることができます。3階にある謁見の間の格天井や壮麗な大理石の入り口は必見です。

 

ウフィッツィ美術館

ウフィッツィ美術館

 

イタリアルネッサンスの三大巨匠の芸術を見るならここに訪れるのが一番。イタリアの画家のコレクションを所蔵しており、ルネッサンスの殿堂といわれています。

 

見るべき絵画は3階に集中しています。ボティッチェッリ作、「ヴィーナスの誕生」や「春(プリマヴェーラ)」をはじめ、ダ・ヴィンチの「受胎告知」やラファエロの「ヒワの聖母」、「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」や「聖母子と二天使」も必見です。

 

ピッティ宮殿とボーボリ庭園

ピッティ宮殿

 

アルノ川に架かるフィレンツェ最古のヴェッキオ(古い)橋をわたった地区の中心的な観光スポット。壮大なルネッサンスの宮殿で、1457年に銀行家のルカ・ピッティによって建築が始まり、彼の死と共に中断されるも、1550年にメディッチ家のコジモ1世に買い取られ建てられました。

 

壮麗な館内も見物ですが、ラファエロの11作品をはじめルネッサンス文化の宝庫です。鉄器や衣装、陶磁器などの博物館やコンサートホールもあり、ピッティ美術館とも呼ばれています。広大なボーボリ庭園には散策道があり、イタリア庭園式らしい杉並木や噴水を眺めながら、ゆっくり散策するのもおすすめです。

 

ミケランジェロ広場

ミケランジェロ広場からの夕景

 

ベルヴェーデーレ要塞の城壁沿いに坂を上ると、ミケランジェロ広場につきます。ここは旧市街を一望できる絶景スポットとして人気があります。ミケランジェロの「ダヴィデ像」も、コピーですが見る価値あり。フィレンツェのバラ色の街並みと圧巻のドゥオモの風景は素晴らしく、夕日が沈むころはとてもロマンティックです。

 

まとめ

建築物をはじめ絵画や彫刻などこの街を彩るルネッサンスは、イタリアの芸術家の大パトロンだったメディッチ家が、私たちに残した地球の財産といっても過言ではありません。一部をご紹介しましたが、まだまだ見どころは豊富です。ぜひ一度、観光に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

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