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スペインの世界遺産「アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術」旧石器時代末期に描かれた洞窟壁画!

出典:pixabay

カンタブリア海に面したスペイン北部カンタブリア地方にある、一万年以上も前に書かれた洞窟壁画遺跡です。難解言葉とされるバスク語は未だ解明されておらず、この世界遺産周辺もまだ謎多き地となっています。今回は、スペインの世界遺産「アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術」をご紹介します。

 

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アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術とは


出典:ウィキメディアコモンズ

 

アルタミラ洞窟は、1879年にこの地の領主で法律家のアマチュア考古学者だった、マルセリーノ・サンス・デ・サウトゥオラ侯爵の5歳の娘によって奇跡的に発見された遺跡です。270mの洞窟には約940もの、絵が現存しています。

 

発見当時侯爵は、価値あるものとして発表するも、「かつての人類が、ここまで描ける能力を持っているとは考えにくい」と、相手にされませんでした。密かに研究が進められるも日の目を見なかった洞窟遺跡は、南フランスの世界遺産「ラスコーの洞窟」やスペイン北部で次々と洞窟壁画が見つかったことにより、1900年代にやっと旧石器時代の壁画遺跡と認知されました。

 


出典:ウィキメディアコモンズ

 

天上や壁には、牛やイノシシ、馬やトナカイをはじめとした動物などが、クロマニョン人によって色鮮やかに描かれています。色彩は、獣脂に黄土と木炭、マンガン酸化物などを溶いたもの。岩の凹凸やぼかし技法による立体感も見られ、絵画の技術はかなり高いです。旧石器時代に描かれた洞窟美術の代表格といわれ、現在も研究が進められています。

 


再生した壁画
出典:ウィキメディアコモンズ

 

残念ながら、アルタミラ洞窟の壁画は損傷が激しく、二酸化炭素や体温により更に壁画が傷むことを懸念して、非公開となっています。(少人数のみの限定ツアーで、内部に入ることができます。)隣接する博物館には精緻なレプリカと、先史時代に関連する展示がされています。レプリカですが、本物を忠実に再現しているので見応えも十分です。

 

このレプリカは、世界で3つだけあります。博物館の他には、マドリッドの国立考古学博物館と、日本の三重志摩スペイン村「パルケエスパーニャ」内にある、ハビエル城博物館で見ることができます。

 

志摩スペイン村内ハビエル城博物館
http://www.parque-net.com/parque_espana/attraction/havier.html

 

『アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術』は、1985年に「アルラミラ洞窟」として登録されました。
2008年に17ヶ所が追加され、『アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術』と改称。
カンタブリア州に9洞窟、アストゥリアス州に5洞窟、バスク自治州に3洞窟の、3州にわたって登録されています。

 

登録基準は、文化遺産(ⅰ)(ⅲ)です。

 

アクセス

カンタブリア州サンタンデールからサンティリャーナ・デル・マルまでバスで40分。アルタミラ洞窟までは、徒歩で約30分。車で約5分です。

 

2008年登録の構成洞窟

カンタブリア州


エカイン洞窟
出典:ウィキメディアコモンズ

 

チュフィン洞窟、オルノス・デ・ラ・ペーニャ洞窟、カスティーリョ山・エル・カスティーリョ洞窟、カスティーリョ山・モネダス洞窟、カスティーリョ山・パシエガ洞窟、カスティーリョ山・ラス・チメネアス洞窟、エル・ペンド洞窟、ラ・ガルマ洞窟、コバラナス洞窟。

 

アストゥリアス州

ラ・ペーニャ・デ・カンダモ洞窟、ティト・ブスティーリョ洞窟、コバシエーリャ洞窟、リョニン洞窟、エル・ピンダル洞窟。

 

バスク自治州

サンティマミニェ洞窟、エカイン洞窟、アルチェリ洞窟。

 

アルタミラ洞窟以外の主な洞窟遺跡の見どころ


サンティマミニェ洞窟
出典:ウィキメディアコモンズ

 

バスク自治州でもっとも重要な遺跡の一つとされる、ビスカヤ県の北東部にある洞窟です。ネアンデルタール人やホモ・サピエンスがこの地に居住していたとされており、1916年に後期旧石器時代のマドレーヌ文化期の洞窟壁画が発見されています。

 

19頭の牛、5頭の馬、鹿やイノシシをはじめとした大きな動物が描かれており、一部は色付けされています。馬と熊の絵は珍しい題材。長さ72cmの牛の絵が最大とされています。

 

・オルノス・デ・ラ・ペーニャ洞窟
カンタブリア州サン・フェリセス・デ・ブエルナ市タリーバ地区で、1903年に発見されました。消えてしまった箇所もありますが、動物の解剖学的な知識を踏まえての描写されていることで有名です。

 

彫って作られた彫刻のような壁画と、研磨によって作られたものが確認されています。これは時代が違うことを示しており、紀元前18,000年のころと紀元前13,000年の、2つの時代の壁画を見られます。

 

まとめ

かつてここに暮らしていた古代人たちの、驚くほど能力の高さを知ることができる洞窟壁画遺跡です。できれば、年代や時代、住む場所によっての文化の違いをじっくり見比べてみるのも面白いかも。時間があれば、フランスのラスコーやショーヴェ洞窟にも訪れてみてはいかがでしょう。

 

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